民主党沖縄ビジョン

はじめに

民主党は、結党以来、沖縄政策に取り組んできた。1999年7月に「民主党沖縄政策」を発表し、また、2000年2月に「軍用地返還特別措置法(軍転法)改正案」を提出、同年5月には「日米地位協定の見直し案」を提示した。加えて、民主党は、これら政策のさらなる具体化を目指し、昨年末より、数次に亘りネクスト・キャビネット調査団を沖縄に派遣するとともに、本年5月には「民主党沖縄ビジョン協議会」を現地の有識者17名により設立して、地元の皆さんの声を広く聴取した。本ビジョンは、こうした積み重ねに基づき、共同作業で作りあげた現時点での集大成である。

1.「沖縄」を考える

 沖縄では、先の大戦で唯一の地上戦が繰り広げられ、数多くの尊い人命が失われたばかりか、その後は、米軍の占領下に置かれ、日本本土から引き離された。さらに、1972年の復帰以降も、在日駐留米軍の基地面積の75%が集中する状況が続いている。このような沖縄の歴史と現状をしっかりと踏まえなければならない。

 しかし、「沖縄」を考える視点は、こうした「負の精算」にとどまるべきではない。グローバル化が進む今日、東アジアの中心に位置する沖縄の地理的特性等は、その重要性を高めている。中国本土、朝鮮半島や台湾等に近い沖縄は、これらの地域と貿易や文化を通じた深いつながりを歴史的に持ってきた。沖縄は自然、文化、観光、教育や安全保障面等でこの地域の核となりうる「力」を十分持っているのであり、アジア、そして世界への日本の貢献を実現するモデル地域として、沖縄を活用することができると考える。

 私たちはこうした視点から、以下の通り「民主党沖縄ビジョン」をまとめた。

2.私たちの目指す姿勢

民主党は、「自立・独立」、「一国二制度」、「東アジア」、「歴史」、「自然」の5つのキーワードが、沖縄の真の自立と発展を実現するための道標となると考えた。

本土復帰後の沖縄も日本の他地域と同様に、中央集権的で画一的な制度が適用されるとともに中央の発想による公共事業が実施され、競争力に乏しい補助金依存型経済構造が定着してしまっている。この構造からの脱却は容易ではない。真に沖縄が立ち上がるためには、まず沖縄がそして県民一人一人が、「自立・独立」することが重要である。ここで敢えて誤解を恐れず「独立」という言葉を使ったのは、「日本からの独立」という意味ではなく、「独立の気概」という意味であり、その「気概」を中央政府がくじいてはいけないと考える。

この自立・独立を着実に進めていくには、地方分権の推進が必要不可欠である。民主党は、分権型連邦国家を目指しているが、沖縄はその地理的特性からも「一国ニ制度」を先行して導入するのに適している。また、大胆な「一国ニ制度」を推し進めると同時に、沖縄が他地域と比較して優位な分野を中心に、産業等の育成を進めることが欠かせない。

そのためには、沖縄の持つ独自性・優位性を的確に把握しなければならない。民主党は、沖縄が中心に位置する「東アジア」、豊かな伝統や文化を内包する「歴史」、そして美しい海やサンゴ礁等をはじめとして、私たちに癒しや健康・長寿をもたらす沖縄の「自然」―これらを最大限に活かした政策こそが、沖縄の真の自立と発展に寄与すると考える。

 これら5つのキーワードを念頭においた具体策を以下に提示する。

3.ビジョンに向けて、分権のさきがけとしての「一国二制度」

 ビジョンを実現するにあたっては、まず「中央政府による全国一律の規定・基準を見直し、沖縄のことは沖縄の住民自らが決める」という分権の手法が不可欠である。「地域のことは地域で決める」という分権は、民主党の基本理念のひとつであり、国家の権限を最小限にし、外交・安全保障等を除き、決定権を地域に委ねていくことを主張している。とくに沖縄は、他県と陸続きの県境を有していないことをはじめ、文化、環境、基地等、様々な面でその特性が明確であり、大幅な地方分権を全国に広げていくパイロット・ケースとして適した地である。民主党は、「一国二制度」の大胆な発想・手法で、沖縄の自立・独立を推進していく。

 例えば、自主財源を確保させ、沖縄に財政運営を任せていくことを提案する。平成12年度の沖縄県の国税納付額が2736億円、一方、沖縄県(市町村を含む)に支払われた地方交付税と国庫支出金の合計は7450億円である。国からの支出を、全額使途を限定しない一括交付金として、財政上の主体性を確立させることが重要である。さらには、負担と受益の関係を明確化する観点から、国と地方の政府間財政調整制度のあり方も含めた検討を進めることが必要と考える。

また、介護保険制度も、沖縄の置かれた状況や特性を考慮しながら、沖縄に適した柔軟な制度を作っていくべき例の一つである。本島が本土から距離を有しているだけではなく、いくつもの離島が存在する沖縄では、介護保険制度を実施するうえで不利な条件に置かれており、硬直的に全国一律的な介護システムを適用することが困難な場合もある。地縁的組織など長寿県沖縄ならではの資源を活かすことをはじめ、地域の実情にあった柔軟な運用を認めることにより、不利は不利でなくなり、日本の他の地域での問題解決に役立つヒントを得ることができるはずである。

なお、分権の受け皿として民主党は道州制を提唱しているが、歴史的にも地理的にも独自性の高い沖縄は、九州と統合した単位で検討されるべきではなく、単独の地域とすべきである。
 
4.4分野における具体策

1. 在沖縄米軍基地の大幅な縮小を目指して 
        
本土復帰後30年たった今なお沖縄に在日米軍基地面積の約75%が集中し、過重な負担を県民に強いている事態を、私たちは重く受け止め、一刻も早くその負担の軽減をはからなくてはならない。民主党は、日米安保条約を日本の安全保障政策の基軸としつつ、在沖縄米軍基地の整理・縮小を積極的に推進していく。また、沖縄が平和教育の発信地となるよう、さらに平和に関する研究を促進し、真にアジアの平和と安定に寄与する沖縄を目指す。

基地の対価としての補助金が、沖縄経済に一定の役割を果たしているとの指摘もあるが、平成11年度の一人あたりの行政投資額*が全国で14位程度であることからも窺えるように、決して中央政府から多額の金額が流れているというわけではないということを十分認識しなければならない。なお、基地縮小に際しての雇用問題には、セーフティーネットの確保も含め、十分な対策をとる必要がある。

1. 2000年5月、民主党が提示した「日米地位協定の見直しについて」及び同年8月、沖縄県が提出した「日米地位協定の見直しに関する要請」を踏まえ、「ドイツ並み」を目指した地位協定の大幅な改正を早急に実現する。
2. SACO(沖縄に関する特別行動委員会)最終報告の早期実施と同時に、SACO・の設置を目指す。普天間基地の移転については、あらゆる可能性を積極的に検討する。
3. 訓練を主目的とする在沖海兵隊の海外移設を、事前集積制度(PONCUS)の可能性を含め積極的に検討を進める。
4. 思いやり予算は、1979年に始まり拡大してきている。しかし、日本の経済、財政事情が悪化する一方で、公共事業的支出が高まり、基地の固定化を高めかねない。提供施設整備が過剰になっているとの指摘もあることから、段階的な削減を検討する。
5. 基地縮小後の跡地の有効活用についての沖縄の主体的取り組みを支援する。
6. 在沖米軍の課題を話し合うテーブルに、当事者の立場として沖縄県等も加える。また、外務省の沖縄大使について沖縄の声が日本政府や米国に伝わるように、その存在、位置付け等について見直しを行う。

2 「沖縄を活かす」産業による自立

  依然大きな本土との経済格差を縮め、本土に比べても高い失業率を解消し、安定した雇用を確保する。また経済的にも自立した沖縄を目指す。沖縄は、新ビジネス開拓を尊ぶ風土があり、自然・歴史・文化など観光資源に恵まれ、県外の人にも住みやすい環境である。また、東アジアのビジネスの拠点としての発展が期待される。こうした個性、優位性を活かした既存の産業のさらなる振興と、新たな起業の支援を行う。産業政策は「一国二制度」が最も有効に機能する分野であり、全国にさきがけて先進的なシステムを導入するなど、自立的な経済の確立に向けた斬新な政策を展開できる。

1. 自然・歴史を活かす観光産業
・) 環境との調和を前提に、空港など交通体系、宿泊施設、商業施設等の整備、PR推進などハード・ソフト両面の観光インフラを整備する。アジアからの外国人も含む国際型へ、長期滞在中心の観光地への転換をはかり、観光客のみならずビジネスマンや学生等も含め幅広い年齢層が訪れる「1千万人構想」の実現に取り組む。
・) 沖縄の豊かで広大な自然を活かし、環境教育を徹底し、自然環境に対し負荷のない観光を普及し、地域住民の生活安定と自然環境保全を両立させる「エコ・ツーリズム(環境体験型観光)」の普及を進める。また、長寿・健康を核にした観光の振興をはかる。
・) ユネスコの世界遺産に登録された首里城等の城跡や名勝をはじめとする、独自の発展を遂げた琉球王国の歴史・文化遺産を観光資源として整備する「アジア歴史・文化リゾート・エリア構想」に取り組む。
・) 他都道府県にも沖縄の歴史・文化・観光に理解を示し、その魅力を多くの人々に伝えたいと考えている層も多い。若年層も含め、そうした人たちが機動的に沖縄を訪れ、観光ガイドが行えるようにする、人材ネットワークの構築を柱とした「プロ・ガイド・ネットワーク構想」を推進する。

2. IT、航空産業における規制緩和の先行実施等
本土に先行して、情報通信、航空産業等において大胆な規制緩和を実施し、沖縄経済を引っ張る競争力ある産業に育てていく。IT分野においては、コールセンターの集積、光海底ケーブルの陸揚げ地点などの利点を活かし、人材の育成、新規企業の立地等を進める。航空産業においては、島しょ地域、台湾等も含め新路線の開設が容易にできる環境をつくる。航空燃料税の軽減の拡大(他に航空運賃引き下げ、内港海運コスト軽減による物価引き下げ等により、観光客誘致の障害を是正)やガントレークレーン構想を推進する。

3. リタイアメント・コミュニティ・ビジネス(退職世代居住地関連産業)
自然に恵まれ癒しの環境を有する沖縄県を「退職世代が第2の人生を楽しむ豊かな居住地」として発展させる。退職世代の定住型、一時(冬季等)滞在型居住施設と、現役世代向け観光施設を共存させることで、「隔離されないリタイアメント・コミュニティ」を構築し、リタイアメント・コミュニティー・ビジネスの振興をはかる。医療・福祉等の付随産業の発展に向けた基盤整備を進めていく。

4. 豊かな自然を生かした農業・水産業、食品産業
・) 沖縄の豊かな自然、亜熱帯の気候など地理的特性を生かし、例えば小菊の生産、車えびの養殖など農業、水産業の振興をはかる。長寿県沖縄のイメージを活かし、薬草等に加えてゴーヤ等の野菜などを健康食品としての位置付けから、その一層の普及を目指す。
・) 既存の沖縄県産農林水産物・加工品については、県外への出荷等に当たりその地理的遠隔性がネックであることから、その緩和措置を講じる。
・) また、環境と調和した水産業推進の観点から、水産資源増大のための施策を推進する。
・) さらに観光と農業を結びつけた「グリーン・ツーリズム」、水産業と結びつけた「ブルー・ツーリズム」を、観光産業、環境産業と連携し、推進する。
・) BSEの発生に端を発する牛肉消費の落ち込みによって、高い評価を得てきた石垣牛等の宮古、八重山の畜産にも大きな影響が出ていることに関連し、島しょ地域ゆえの特殊性に配慮した取り組みを講じる。特に、子牛生産者補給金制度を含めた諸振興事業の抜本的な見直しを行う。
 
5. 長寿県にふさわしい医療・福祉産業
   長寿県沖縄における保健医療の要請に応える医療福祉産業を育てるため、離島でも安心して医療を受けられる医療基盤を強化し、医療従事者の育成をはかる。長寿県沖縄を全国に発信し、自然や健康と結びついた医療・福祉産業を振興する。
  沖縄県は、短期入所の利用が少ない一方、入院や施設入所の利用が多く、介護保険料は日本一の高さになっている。今後、保険者の広域化を進めるなどコスト意識が働くようインセンティブを与えるとともに、「ユイマール」「門中(ムンチュー)」のような形態もサービス提供者と認めることを検討する。

6. 東アジアのエネルギー・センター
   沖縄の地理的特性と既存の備蓄能力を生かし、東アジアにおける原油備蓄基地としてエネルギーの相互依存連携を進める。

7. 全県自由貿易地域(フリー・トレード・ゾーン)構想
   那覇港に設置されている現在の自由貿易地域(FTA)のような限定的・象徴的なものではなく、全県を範囲とする本格的な自由貿易政策を行う。沖縄県の地域振興という位置付けのみではなく、香港、上海、台湾、釜山等の東アジア各地との経済交流拠点とすることを念頭においた構想とする。

8. 沖縄に根ざした中小企業金融の育成
本土における1銀行4公庫等に相当する業務を一元的に取り扱っている沖縄振興開発金融公庫の貸付制度等を拡充し、地元の企業・自営業者にさらに使い勝手の良い機関になるよう努める。

9. 沖縄独自の起業家支援制度の整備
観光・環境・福祉・教育等の分野は、女性に「比較優位」があると考えられる。NPOを含む女性起業家の支援のため、マイクロ・クレジット(小規模貸付)の活用など、沖縄独自の起業家支援制度を整備する。

10. 本土との間に時差を設定
本土からの観光客の活動時間を長くできるなど観光産業にメリットをもたらすため、本土との間に時差を設けることを、企業経営の負担等も勘案しつつ、検討する。

11. ビザの免除、入国管理運用の緩和
ビザなし交流を地理的に近い台湾と行うことや、現在、国内の他地域に比べて厳しいとの見方もある入国管理の運用を適切化すること等により、アジアの人材交流の拠点を目指す。同時に、麻薬をはじめとした不法物の沖縄への流入を防ぐことに十分注意を払う。

3 新しい「ウチナンチュー」(沖縄人)をつくりアジアから人が集う教育

  言語や環境など、独自の分野の教育に力を入れ、本土とは違う特性を伸ばすことにより未来を担う新しい「ウチナンチュー」(沖縄人)をつくる。また、沖縄の特性を活かした大学院大学の設置、自然に囲まれた住み良い環境の整備等により、東アジアのみならず世界の知性が集まり交流する「学問・研究の沖縄」を目指す。

1. 語学教育
沖縄の地理的、歴史的特性を踏まえて、米軍関係者のサポートなども受けることで徹底した英語教育を行うとともに、中国語などの学習も含め、沖縄の「マルチリンガル化」を促進する。

2. 環境教育・ものづくり教育・平和教育・IT教育
体験学習として、学校給食の残飯を沖縄で盛んな有用微生物群(EMなど)処理で堆肥にすることなどを通し、環境教育を進める。沖縄の伝統を活かした手芸などのものづくり教育を強化し、観光産業を活性化する。沖縄修学旅行とタイアップした平和教育をさらに充実させる。コンピュータ操作の修得、校内LANの整備などによりIT教育を促進する。

3. 大学院大学の活用・沖縄の特性を活かした高等教育
政府が検討している大学院大学については、建築自体を目的とする「ハコモノ行政」とならないよう、地元がその企画・構成に参加できる仕組みを確立する。
沖縄の特性を活かし、環境・海洋・観光学の他、安全保障に関連した研究分野が県内の大学等で率先して研究されるよう基盤を整備する。また、南太平洋12か国による南太平洋大学(フィジー)の上級大学院を沖縄に誘致する構想等との連携も展望し、また、環境教育、国際交流、エコ・ツーリズムなどのアジアにおける拠点としての活用をはかるなど国際的な認知度の高い大学院大学を目指す。
沖縄を産業創出、インキュベーターの拠点とするため、先端技術の集積をはかり、大学、多国籍企業、国立・民間の研究機関が立地され、国内外から研究者が集うサイエンスパーク・学術研究都市の形成に努める。研究やビジネス面のみならず、自然や健康などの優位性を活かし、本人やその子弟にとっても住み良い沖縄をつくり、家族で移住できる環境を整備する。

4. 沖縄独自の文化と芸能の継承
 方言や伝統芸能など独自で貴重な文化を教育の中でしっかりと継承する。これは、貴重な観光資源を継承することにもつながる。

5. アメラジアン(国際児)の教育権の確立
アメラジアンの教育を受ける権利の確立のため、公的助成を含め教育環境の整備、及び養育費を確保するための米国との協定締結等の措置の実現をはかる。

4 いつまでも豊かな自然環境を守る

沖縄の豊かで多様な自然環境は、わが国が誇るのみではなくその地理的特性から世界的にも貴重な財産である。沖縄の自立的発展のためには、この環境の保護、これまでの開発で失われた環境回復は、最大の条件のひとつである。とりわけ、世界有数のサンゴの死滅は重大な警鐘であり、この対策に重点的に取り組む必要がある。

1. 有用微生物群技術の活用
沖縄の自然環境を活かした有用微生物群に関する技術などの積極的活用により、赤土の健全化、流出防止など環境保全や新たなライフスタイルの創造によるリサイクル型社会の構築を目指す。

2. サンゴ礁の保全・再生
沖縄のサンゴ礁は最も多くの貴重生物種が確認されているように、世界一のサンゴと評価されている。しかし、そのサンゴ礁が、沖縄の気象、土壌条件を無視した公共事業や農業による赤土流出さらにオニヒトデの増加などにより壊滅の危機に瀕している。サンゴ礁保全を位置付け、将来の世代のためにも、世界的にも貴重な沖縄のサンゴ保全を21世紀初頭における最重要課題の一つと位置付け、これに全力で取り組む。圃場の勾配修正などのハード面、マルチング(敷き草)や有機農業への転換などソフト面の両面に取り組んで赤土流出を止め、サンゴ礁を守る。慶良間諸島、西表島を保護地区と位置付け、サンゴ礁回復を図るため他地域向けのサンゴ養殖を行う。
特に、北半球最大・最古のアオサンゴ群落のある石垣白保のサンゴ礁は貴重であり、西表国立公園への編入、世界遺産登録を目指す。新石垣空港については、この貴重なサンゴ礁生態系保全との両立をはかる。

3. 干潟の保全
泡瀬・佐敷などの埋め立てによる自由貿易地域創設は入居企業の当てのない事業といわざるを得ない。干潟の保全により沖縄の海を守ることは、観光産業にも不可欠の要素であり、これらの埋め立てを中止する。

4. 沖縄特有の動植物の保護
   やんばるの国立公園化等も視野に入れ、観光客の立ち入り許可区域と禁止区域の線引きを明確にし、沖縄の自然保護のため総量規制、入域規制等の検討を進める。広域基幹林道などの開発に際しては、ジュゴン、ノグチゲラなど沖縄に特有な動植物の保護に万全を期す。

5. 自然環境再生型公共事業
本土と同じ基準での公共事業が貴重な自然環境を破壊してきた。今後は沖縄独自の基準による自然環境再生型公共事業を全国のモデルケースとして積極的に推進する。

6. 基地返還跡地の土壌汚染問題
基地返還跡地の土壌汚染は深刻である。土壌汚染問題は全国的な問題でもあり、土壌汚染対策のモデル地域としての先進的な対策を講じる。 

7. 新エネルギー自給自足を目指すモデル県
水素エネルギーの燃料電池・太陽光・風力発電・バイオマスなどの新しいエネルギーのベスト・ミックスを積極的に導入することによって、沖縄から新エネルギー自給自足に向けた革命を起こす。燃料電池車の普及により、排気ガスのない「エコ・アイランド沖縄」を目指す。

以上

* 行政投資額とは、生活基盤投資、産業基盤投資、農林水産投資、国土保全投資などを総合した政府が地方に行う主な公共投資額である。

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